井ノ原の言いたいこと ~日本の教育について~

教育について考えたい。そんなブログです。Twitter→@kyoushinotameni

学校の託児所化

私が一番最近、授業中に注意したことは「歌うな」です。もちろん音楽の授業ではありません。

高校生になってこのレベルの注意をしなければならない。

話を聞けない生徒も多い。

この前も同じ説明(ファイルの表紙の作り方)を同じ授業中に五回もしました。

 

正直、小学校や中学校でなにを学んだのか。

この状況でなぜ卒業させることができるのか。

ますます教育に対して不信感か募ります。

 

今、学校を託児所や保育所感覚に思っている保護者が増えていると感じています。

休校だと子供が家にいて仕事に行けない。とか

在宅ワークもこどもが家にいるとはかどらない。とか

はっきりいいますが、保護者の仕事が円満に進むために学校があるのではありません。

土日の部活動に関してもそうです。

部活がないと子供が家にいる時間が長い。とか

部活にいってもらわないと自分の時間がない。とか

そんな理由のために部活があるのではありません。

 

学校は「勉強するところ」「自分の考えを深めるところ」です。

そして学校の先生は勉強を教える人、成長の手助けをする人です。

喧嘩の仲裁人でも保育士でも便利屋でもありません。

 

登校選択制の反対意見としてよくでてくる生活リズムの乱れなんて家庭でどうこうする問題の最たる例だと思います。

 

なんでもかんでも学校、ひいては先生に押し付けないでいただきたい。

学校は子供が安心安全に学べる場でなければならないので、危険なことがあれば注意したり防ぐように精一杯努力します。

でもそれは放課後に何時間も学校にいていいというわけでも、朝7時すぎから学校に来ていいというわけでもないです。

早く来て怪我をしたり、遅くまで残って怖い思いをしたとしても、それが学校内だったとしてもなぜ先生の責任になるのでしょう。学外の場合でも学校の責任を問われる場合がありますよね。私の地元でも、夏祭りの時期になると学校の先生が見回りをしていましたし。

 

テーマパークで、開園前に入った人が何かトラブルに巻き込まれても謝るのはテーマパーク側ですか?

スーパーの閉店後も帰らない客に帰れというのは問題ですか?

 

学校が家庭に足を踏み入れすぎたこと。

家庭が学校に求めることが高くなっていること。

 

その結果先生の業務は膨大に増え、授業を作ったり勉強する時間を削り、便利屋として超勤を繰り返す。

完全下校時刻が教師の定時より一時間も長いことに疑問を持ちませんでしたか?

朝、正門をあける時間をちゃんと決めませんか?

学校は24時間年中無休じゃないんですからちゃんと決めましょう。

 

 

学校も家庭ももっと子供をよく見てください。

なんでもかんでも学校に求めたり、保護者の顔色を伺うのはやめましょう。

 

少なくとも、学校に子供を預ける・学校は子供を預かるという表現や感覚が私にはよくわかりません。